変貌の中で
城東教会の隣には、たくさんの人が住むマンションがありました。3階建ての二棟のマンションの間に駐車場があり、日曜日の朝にはたくさんの車がとまっており、お出かけをする子どもたちや大人の声が聞こえてくる。それがいつもの礼拝を迎える朝の教会周りの風景でした。
ところが、その二棟のマンションは今、跡形もなく取り壊されてしまいました。そこに今度は十階を越える高層の新しいマンションが建築されるのだそうです。私たちの城東教会も周りを見渡すと、背の高いマンションが幾棟も建ち並んできています。時代の流れですから仕方はないのですが、時代の変化を感じないではいられません。城東教会は、奇抜な建物ではなく、周りの家々に馴染み、地域に溶け込むようなスタイルを目指して建築されたという話を伺ったことがあります。それなのに、地域が次第に姿を変え、教会の建物が目立ちにくくなってきている。そんな印象すら受けてしまいそうです。
しかし、今朝も教会では、いつも通りに大勢の信徒が集い、礼拝が守られました。一般的にはタブー視されている死について、正面から説教が語られました。どうしたら安らかに死を迎えることができるのか、それはだれもが抱く大きな問題意識のはずです。時代の流れの中で教会の周りの風景は変わってきていますが、教会と信仰は、頑固に変わらないもの。マンションの谷間にしっかりと根を張り、これからも信仰と伝道の働きを地道に続けていける教会でありたいと思います。