創世記 17章1〜8節
アブラムが九十九歳になったとき、主はアブラムに現れて言われた。 「わたしは全能の神である。あなたはわたしに従って歩み、全き者となりなさい。
わたしは、あなたとの間にわたしの契約を立て、あなたをますます増やすであろう。」 アブラムはひれ伏した。神は更に、語りかけて言われた。 「これがあなたと結ぶわたしの契約である。あなたは多くの国民の父となる。
あなたは、もはやアブラムではなく、アブラハムと名乗りなさい。あなたを多くの国民の父とするからである。 わたしは、あなたをますます繁栄させ、諸国民の父とする。王となる者たちがあなたから出るであろう。
わたしは、あなたとの間に、また後に続く子孫との間に契約を立て、それを永遠の契約とする。そして、あなたとあなたの子孫の神となる。 わたしは、あなたが滞在しているこのカナンのすべての土地を、あなたとその子孫に、永久の所有地として与える。わたしは彼らの神となる。」
今日は、何の日でしょうか?そう!父の日ですね。
父の日といえば、言うまでもなく「お父さんありがとう」と感謝する日です。
今日お話しするのは、聖書で神様から「あなたは多くの国民の父となる」と約束されたアブラハムさんのお話です。
大人になってから、名前を変える人はいますが、それは、姓名判断でこの名前にしたら運が良くなるだとか、生まれた時につけてもらった名前が好きではない(または適切ではない)からといった自分の都合(人間の考え)で変えるのがほとんどなのですね。
でも、アブラハムさんはちがいます。聖書にあるように、神様による「契約」つまり「お約束」の証拠としての「大切な名前」なんですよ。アブラムとは「高められた父」という意味だそうですが、くだけた言い方をすると、「偉くて立派なお父さん」となるのでしょうか。新しく神様がプレゼントされた名前、アブラハムは「諸国民の父」、つまり「(偉くて立派な)みんなのお父さん」になりました。そして、この改名には深〜い意味があります。
新約聖書マタイによる福音書の1章を開いてみてください。まず、「アブラハムの子、ダビデの子、イエス・キリストの系図。」とあります。アブラハムへの神様の約束は、16節のメシア(救い主)と呼ばれるイエスがお生まれになった。とあるように、それは私たちへの神様のお約束でもあるのです。
メシア(救い主)とは何を意味するのでしょう、それはもれなくわたしたちを救うことにつながっています。わたしたちに、「愛しているよ、大切に思っているのだよ。」という神様の心のこもった大きな素敵なプレゼントなのです。そこには、神様のわたしたちを思うお気持ち、メッセージが込められているのです。
旧約聖書のはじまりの「創世記」に出てくるアブラハムという名前にまつわるストーリーは、こんなふうに新約聖書のはじまりの「マタイによる福音書」につながるのです。
造り主である神様は、救い主であるイエス様を私たちに与えてくださいました。アブラハムをはじめとする系図に出てくる人たちは、悩んだり失敗したり神様との約束を破って神様に叱られたりしました。私たちは約束を破ったりもしますが、神様の約束は絶対です。その証拠がアブラハムという名前につながる救い主イエス様です。
聖書に出てくる人たちは、たくさん間違ったことをします。聖書には神様の愛や赦しの物語がたくさんでてきます。
私たちも、たくさん間違うこともあります。聖書を読むことで、失敗したり間違ったことをしてしまって悩んだり苦しんだりする私たちにも、「大丈夫だよ」と神様から愛され守られることを知ることができます。私たちも、よくないことをしてしまってつらくなることがあります。でも、神さまごめんなさい、と心からごめんなさいが言えた時、必ず許して下さる神様がいらっしゃいます。
だから、聖書を読んでください。そして、神様の愛を感じてください。いろんなことがあって、モヤモヤしたりする気持ちも、ふっと軽くなって、足取りも軽くなって、元気になるはずです。
神は愛です。ヨハネの手紙1 (14章16節)
今日は父の日です。多くの国民の父となったアブラハムから続いている神様のご愛は、この私たちにも繋がっているのだなあと感謝して、うれしく感じる日になりました。