「聖なる民、神の家族」
寺島謙牧師
エフェソの信徒への手紙 2章14~22節
エフェソの信徒への手紙は、教会について書かれている聖書の御言葉であるが、教会創立記念礼拝に際して改めて、教会について考えてみたい。この手紙の差出人は教会を次のような言葉で説明した。「あなたがたはもはや、外国人でも寄留者でもなく、聖なる民に属する者、神の家族であり、使徒や預言者という土台の上に建てられています」(2:19)。これは実際のエフェソの教会の姿が言われているのであるが、教会にはユダヤ人の信徒と異邦人の信徒がいた。そして敵意という隔てを境にして互いに対立していた。だがその両者が今や「聖なる民に属する神の家族」となったのである。これは単に仲直りしたという状態ではない。「十字架を通して、両者を一つの体として神と和解させ、十字架によって敵意を滅ぼされました」(2:16)とある。教会は実は、ユダヤ人も異邦人も罪を赦されて神と和解して、新しい一つの命に生きる人間とされたそういう場所だというのである。人間の力によっては絶対に取り除かれることのない敵意という隔てが神によって滅ぼされ、今や平和が実現したのである。その平和を実現した出来事こそ、キリストの十字架の死であり復活である。
