今日のお話はダビデ王の始めのところになります。聖書の中で「美しかった」と書かれているダビデの目ですが、きっと仁淀川や四万十川のようなグリーンブルーと呼ばれる色であったのかもしれません。
ダビデは羊飼いでした。大変厳しい仕事で、夜も仲間とともに寝ずの番をしなければなりません。そのように少年時代から苦労をしたことがきっとダビデが選ばれたことにつながっているのではないでしょうか。ダビデの前に王となったサウルは、立派な体格をもち、戦も強かったのですが、戦利品を持ち帰るようになりました。それは、神さまの御心に適ったことではありませんでした。そのため、神さまはサウルを手放したのです。
サムエルは、王となるべき人物を選ぶためにベツレヘムのエッサイのところに出向きました。エッサイのところには8人の息子がいました。一人ずつ呼ばれました。特に長男は体格も立派でしたが、神さまは、人間が見るようには見られません。7人目まで呼ばれましたが、その中には、神さまの選ぶ者はいません。「もういないのか。」というサムエルの問いにエッサイは「もう一人います。羊の番をしております。」と答えると、「彼が来るまでは食事をしない。」とサムエルは言います。急いで戻ってきたのは、17歳くらいの目の美しい少年でした。「この少年だ。」と言われ、油が注がれ、その日以来聖霊がその少年に降るようになります。これがダビデの選びの出来事でした。
ダビデは、竪琴の名手でした。当時、宮殿の中でいらいらしがちだったサウル王は、ダビデの引く竪琴の音色に何度も心を癒されました。その少年がやがて王となるとはサウルはその時には思ってもいなかったでしょう。ダビデは、のちに幾たびか失敗もします。しかし、悔い改めながら、神さまを信じて生きていきます。羊飼いをしていた少年時代の身のこなしや考え方は、ダビデが王として民衆や軍隊を率いていく上でも生かされたのではないでしょうか。また、ダビデとサウルの息子であるヨナタンとの物語もぜひ味わってみてください。