ゲッセマネの祈り

マタイによる福音書26章36~46節

 この箇所は、聖書の中でも特に大事な所です。わたしが語ってもいいものかと思いましたが、何度か読み直しながら、受け取ったことをお話させていただきます。

 イエスさまは、最後の食事の後、11人の弟子たちを連れて、オリーブ山に向かいました。そして、ゲッセマネの園に3人の弟子を連れていきました。その時、イエスさまは、悲しみにとらわれ、「私は死ぬほどに悲しい。ここを離れず、目を覚ましていなさい。」と言われました。そして、顔を地に伏せ、3度祈られました。戻ってみると、弟子たちは眠っていたのでした。天の父からも、そして弟子たちからも力づけられることなく、イエスさまは苦しまれました。しかし、ルカ福音書には、天使が現れて力づけたということが記述されています。

 この時のイエスさまの祈りは、神さまの御心を問う祈りでしたが、イエスさまは、よく父なる神さまの御心を理解されていました。しかし、この時の祈りは、すごい祈りであり、苦悶の中で汗が血のように滴り落ちたと書かれています。そして、イエスさまは、ついに神さまの御心を選び取る決断を下したのでした。

 しかし、その最中にユダは銀貨30枚と引き換えに、イエスさまを祭司長たちに引き渡そうとしていました。ユダは祭司長たちを連れてイエスさまのところにやってきました。そして、イエスさまは捕らわれてしまいました。ただ、これも父なる神さまの御計画であったのです。

 自分は、ユダ以上の人間ではないことを思います。私たちの思いは、神さまの御心から離れてしまっていまいがちになります。しかし、聖霊によって清められていきます。聖霊の導きと助けを信じて、私たちもイースターに向けて祈っていきたいと思います。