マタイによる福音書2章1~12節
今年の締めくくりの日を主日礼拝で終えることができることに感謝します。12月に入ってからは町はクリスマスムードでいっぱいになりましたが、25日を終えると、今度はすぐにお正月の飾りに変わってしまいます。でも教会では、まだクリスマスの飾りのまま。それは1月6日の公現日までがクリスマスは続きます。12月25日に誕生したと言われるイエスさまですが、東の国にいた学者たちがイエスさまのもとを訪れた日が公現日で、イエスさまの誕生が世に明らかにされた日なのです。
今日の聖書の箇所は、東の国の学者たちが、イエスさまのもとに導かれる場面ですが、学者たちは、東の国で大きく輝く星を見付けました。その星が救い主誕生のしるしであることが分かって、学者たちは、ユダヤのヘロデ王の宮殿を訪れ、その救い主を拝みたいと願い出ました。ところが、ヘロデ王は、「ユダヤ人の王の誕生」と聞いて不安に思い、その子をひそかに殺してしまおうと考えました。
ところで、ヘロデ王の宮殿を出た学者たちを案内するように星が動き、ついに学者たちは、イエスさまのいた小屋にたどり着き、そこで礼拝を捧げました。学者たちが、救い主として礼拝したということは、全世界の救い主の誕生ということを表しています。学者たちは、黄金・乳香・没薬を捧げました。占星術では、黄金は王さまの象徴、乳香は大司祭の象徴、没薬は死の象徴であると言われています。また、ルターは、信仰・希望・愛を象徴していると解釈しましたが、この三つの品は、とても大切なものであったのです。
学者たちは、ヘロデ王の元には戻らず、別の道を通って、自分たちの国に帰っていきました。この学者たちを導いた星ですが、それは、単なる星ではなく、神さまのみ言葉と考えることができます。神さまのみ言葉に導かれ、学者たちはイエスさまの元を訪れ、神さまに仕える者、礼拝をする者としていただいたのです。
明日から2024年の歩みが始まります。今年一年もいろいろなことがありましたが、神さまがその歩みを導いてくださったことを思わされます。新しい年も神さまがともにいて導いてくださる。インマヌエルという言葉を胸に、感謝と希望をもって来年も歩んでいきたいと思います。