12月に入ると、みんなもわたしもですが、ソワソワした気持ちになります。それは忙しいこともありますが、クリスマスが近くなったからなのですね。クリスマスと言えば、何といってもプレゼント。大人も子どももそういう意味で大好きで、1年のうちで一番好きな日かもしれませんね。
しかし、クリスマスは、プレゼントをもらえるというだけではありません。私たちは、一体何を一番欲しいのでしょうか。一体、誰から何をもらうのが本当のクリスマスなのでしょう。一番欲しいと思っている者は、日本の国と他の国の人とでは、違っているかもしれません。日本の国の子どもたちはおもちゃを欲しがっているかもしれませんが、戦争がいま行われている国の人たちは、平和な日々や平和な毎日のくらしを強く望んでいることでしょう。建物が壊され、人の命が奪われている国では、戦争をしない国になることをきっと一番に望んでいるに違いありませんね。
ところで、今日の聖書の箇所に出てきたザカリアさんは、ユダヤ教の神殿で働く人でした。しかも、お香をたくという順番が当たったのです。いい香りが神殿に広がると、みんないい気持ちになります。いい仕事が当たったとザカリアさんも思っていたことでしょうね。ザカリアさんが、仕事をしていると、天使であるガブリエルさんが現れました。そして、「あなたの奥さんのエリザベトは男の子を産む。」と告げました。ザカリアさんは、子どもがなく、そのことを残念に思っていましたが、奥さんのエリザベトも自分自身ももう年を取っています。そんなことはあり得ないと思い、「何によってわたしはそのことを知ることができるでしょう。」と言って信じようとしませんでした。その途端、ザカリアさんは口がきけなくなってしまったのです。周りにいた人たちはどうしてそんなことになってしまったのかと不思議に思ったことでしょう。しかし、ザカリアさん本人には、きっとわかっていたはずです。
やがて日がたって、エリザベトは、天使の言ったとおり、男の子を産みました。わたしたちは、いろいろな場面で、自分勝手な判断をしてしまいますが、それよりも大切なことがあることを聖書は伝えてくれます。自分の考えではなく、神さまのなさることを大切にすること。それを今日の聖書の箇所から教わることができました。そして、そのようにしたザカリアさんは、その後、またお話ができるようになったのですよ。