説教題 「キリストの証人となるために」寺島謙牧師
使徒言行録21章37~22章16節
エルサレムの神殿の境内において扇動された群衆によって激しい暴行を受けていた使徒パウロであったが、ローマの千人隊長によって兵営に連行されることになった。だが依然として群衆の憎悪は収まらず、階段にさしかかったとき再びパウロへのリンチが始まりかけた。そこでパウロは千人隊長の許可を得て群衆に向かって弁明を始めた。パウロは群衆と同じルーツを持つユダヤ人としてヘブライ語で話し始めた。自分がいかにユダヤの正統的な信仰の家庭に生まれ育ち、熱心に神に仕えて歩んできたか。そしてキリスト者達を徹底的に迫害することが神の御旨であることを疑わない迫審者であったかを伝えた。その上で我が身に起こった決定的な回心の出来事に話しが及んだ。それは復活のキリストとの出会いであった。パウロは自分が迫害していたイエスこそ、神がお遣わしになった救い主、キリストであることを初めて知った。そしてキリストによって全く新しい人間に変えられた。それはキリストの証人として全ての人々に神の御心と救いの御業を告げ知らせ生きる使命を与えられたのである。