6月16日

み言葉のそそぎ 説教題「どうして信じないのですか」 

使徒言行録26章24~32節 寺島謙牧師

 アグリッパ王に対する使徒パウロの弁明が続いていたが、それを遮るかのようにローマ総督のフェストゥスが「パウロ、お前は頭がおかしい。学問のしすぎで、おかしくなったのだ」と大声で叫んだ。パウロが弁明する、キリストの十字架の死と復活が聖書(律法と預言)の成就であるという主張は、ローマ人であるフェストゥスにとってはあり得ぬことであり、これを信じるとは狂気の沙汰に他ならなかった。しかレパウロは、自分は真理に基づいて話していることを伝えると、再びアグリッパ王に向かって弁明を続けた。ユダヤ人であり、聖書を神の言葉として聞いて歩んできたアグリッパ王に、神の言葉がイエスの十字架の死と復活によって成就したことを力強く証言し、それを信じ受け入れて欲しいと訴えた。パウロは少し前のところで、アグリッパ王に対して「神が死者を復活させてくださるということを、あなたがたはなぜ信じがたいとお考えになるのでしょうか」(26:8)と訴えたが、もう-度キリストの復活以上に神を信じる確かな証拠は他にはないことを伝えたのである。そしてアグリッパ王だけでなく、福音を聞く全ての人々がキリストを信じ受け入れて救われることを自分はこの時も、神に祈っていると知らせた。