「イエスへの道 」
10月27日礼拝説教 寺島謙牧師
マタイによる福音書 2章1~12節
イエス・キリストの誕生は、遠い東の地に住む人達にも知らされた。占星術の学者達はやって来て、「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです」と尋ねた。彼らを導いたのは、「その方の星」であった。その方とは、救い主、イエス・キリストに他ならない。神は、星を用いて御自分のことを知らない異邦人さえも、救い主の前に導こうとお考えになったのである。その星に導かれて学者たちが最初に来たのはヘロデ王の所であった。だがへロデもエルサレムの住民も不安を抱いた。彼らが抱いた「不安」とは、新しい王の誕生によって自分の地位や自分達の生活が奪われることへの恐れであった。神が救い主を世にお与えになられたのは、この世界をもう一度御自分のものとして回復するためであった。人間は神がこの世界を創造し支配していることを忘れ、神に背き我が物顔で生きていた。そこに人間の罪がある。不安を抱いたへロデやエルサレムの住民は、罪人の代表である。だがその罪人の所に救い主誕生の知らせが届けられた。星に導かれた学者達は遂に幼子を見つけ、拝んでそれぞれの宝を捧げた。クリスマスは、キリストを礼拝し、自分を含めた全てを神にお返しする時である。