説教題 「死者の中から復活されたイエス」寺島謙牧師
マタイによる福音書28章1~10節
安息日が終わった週の初めの日の明け方、二人の婦人が墓に向かって歩いていた。マグダラのマリアともうー人のマリアである。この二人は主イエスの墓を見るために出かけた。だが墓の入り口を大きな石が塞いでいた。石は死の扉であり、鋼の扉のようにそれをどんなに押しても突いてもどうにもならないのであり、人間は最後必ず死んでそのような扉の向こう側に追いやられてしまうのである。従って死の向こうには希望はなく、ましてや復活などというものがあるとは信じられないのである。だがその分厚い石を神は天使を遣わして取り除かれた。そして死で終わらない復活の命に生きる救いの道を開かれた。それがキリストの復活である。人間は神に罪を犯し、死と滅びを免れ得なかった。その罪人を神はその独り子を十字架にかけて赦し、死を越えて復活の命に生きることを得させて下さった。二人の婦人に復活の主は「恐れることはない」と言われた。これは「喜びなさい」という意味である。復活を信じる者の生活を神は大きな喜びで満たして下さる。