説教題 「イエスは振り返り」 小林秀樹牧師
ヨハネによる福音書第1章35~42節
人生には、どうしてこんなことをいつまで続けなければならないのかと嘆きたくなることがあるものです。牧師を志す若者に牧師になるには、徒労と絶望に早く慣れることだ」と言うことがあります。伝道や牧会の働きは、努力をすれば報われるとか、計画通りに事が運ぶといったことが通用しないからです。しかしながら、牧師の働きばかりではなく、多くの仕事には、働いても働いても無駄であるかのように感じることがあり、せっかく苦心惨憺したのに結果が失望に終わることもさして珍しいことではありません。人によっては、先の見えない、単調な日々の生活を繰り返しながら、営々と努力を続けねばならないこともありましょう。そのような働きを継続させる力は、かならず成ると約束してくださるお方を信じるところから生じるものです。コへレトの言葉(コヘレトの言葉11章6節)の著者は、実を結ぶ種は、どの種か人には分からないと言います。人の手を離れたとこるで事は進んでいることを信じることができる人は、無駄働きや徒労に強い人であります。そのような人は計画的に事を進めることや努力をすることには、一向に困難を感じません。