説教題 「どうか憐れんでください」寺島謙牧師
マルコによる福音書 9章14~29節
悪霊に取り憑かれ、生まれつきものが言えず、耳の聞こえない息子を連れて父親が主イエスの所にやって来た。ところが主がベトロとヤコブ、ヨハネの3人を連れて不在であったので、父親は残りの弟子達に息子を悪霊から解放して欲しいと願った。しかし弟子達にはそうすることが出来なかったので律法学者達との間に論争が生じた。悪霊の支配から人間を救えるのは主お一人の他にはおられない。だが弟子達は自分の力で事を為そうとしたのでそうすることが出来なかった。だから主は「なんと信仰のない時代なのか」と嘆かれたのである。主イエスの御力を信じきれなかったのは弟子達ばかりではない。息子の父親も同様であった。父親は主に、「おできになるなら、わたしどもを憐れんでお助けください」言った。すると主は「『できれば』と言うか。信じる者には何でもできる」と不信仰を指摘されたので、父親は自分の不信仰を認め、「信じます。信仰のないわたしをお助けください」と主にすがった。主御自身が働かれる時、救いの御業が成し遂げられる。だから我々は祈り続けねばならないのである。