説教題 「神にはできる。神は何でもできるからだ。」寺島謙牧師
マルコによる福音書10章17~31節
「善い先生、永遠の命を受け継ぐには、何をすればよいでしょうか。」と、ある人が主イエスに尋ねた。永遠の命とは、地上の生涯が尽きても、なお神と共に生きる朽ちない命である。この人は次の段階を見据えつつ、神の戒めを遵守して子供の時から一生懸命に生きて来た。主もそのことをご存じであったが、この人を見つめ慈しんで言われた。「あなたに欠けているものが一つある。行って持っている物を売り払い、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に富を積むことになる。それから、わたしに従いなさい」。主は、この人に人間が救われる唯一の道を示された。だがこの人は悲しみながら主の前から立ち去った。沢山の財産を持っていたからである。人間の努力や精進、熱心によって人は救いを得ることは出来ない。救いは、ただ神だけが与えることが出来る。そのために神は、イエス・キリストを世にお与えになり、十字架の贖いと復活によって救いの道を開かれた。自分の十字架を負い、全てをキリストに明け渡して従う道こそ、永遠の命に至る救いの道に他ならない。