族長の一人であるイサクの物語である。ある時、飢饉が起こりイサクと家族はゲラルと呼ばれる地に移動した。イサクはそこからエジプトへ下って飢饉を回避しようと考えた。ところが主がエジプトへ下ってはならないと命じられたので、イサクはゲラルに留まった。神はそのイサクを祝福されたので益々富み栄えた。だが、この地に住むペリシテ人達はイサクたちを妬み、イサクの井戸をことごとく土で塞いでしまった。さらにアビメレク王によってイサク達は、日当たりの悪い痩せたゲラルの谷に移住せざるを得なくなった。そこでも迫害は続いた。しかしイサクは、主の約束を信じてこの時を過ごした。そこに不思議と道が開かれて行った。ある夜、主がイサクに現れて「恐れてはならない。わたしはあなたと共にいる」と約束されたのでイサクは祭壇を築いて礼拝を捧げた。神がイサクに苦難の道を歩ませられたのは、イサクを礼拝へと招かれるためであった。このように神は信じる者を救われるのである。