「きわめてよい世界」

創世記1章24節~2章3節

  天におられる神さまは七日をかけて世界を造られました。その六日目に神さまは生き物を造られました。空の鳥、海の中で暮らす魚や他の生き物、地上に生きる獣や家畜、小さな昆虫、生き物、そして種を持つ草花や樹木、全てを神さまは-つ一つお造りになって命を与えて生きるようにされたのです。
 5月を迎えて新緑の季節となりましたが、草花も生き物も生き生きとしていますが、皆神さまが造られ命を与えて生かしているのですね。そして神さまはご自分が造られた全ての生き物を御覧になられると「良しとされた」と聖書に書いてあります。全ての生き物を良いものとなさったというのです。小さな蟻もそれから海に生きる大きな鯨も、みんな神さまの手によって造られ命を与えられ生かされているかけがえのない大切な命を与えられて生かされているのですね。今日の聖書に「土を這うものを造られた」とありましたが、これは蛇のことです。蛇を好きな人は多くないと思いますが、あの蛇も神さまに良いものとして造られたのです。みんな神さまによって造られ、神さまから命を与えられて生かされているのです。
 そして、最後に私たち人間を造られました。神さまはこう言って私たちを造られたのです。「我々にかたどり、我々に似せて、人を造ろう」。我々というのは神さまのことですが、神さまは人間をご自分にかたどり、似せて造られたのです。27節でそのことがもう一度繰り返されています。「神は御自分にかたどって人を創造された。神にかたどって創造された。男と女に創造された」。このように神さまに力演どって、神さまに似せて造られたのは私たち人間だけです。そして神さまは良いものとして造られたあらゆる生き物、草花を大切に守って生きることを私たち人間にお命じになられたのです。
 環境保護と言われていますが、自然とそこに生きる-生き物や植物を何故大切にして守らなければならないかというと、それは神さまが私たちにそうするように命じておられるからです。それは人間が自分勝手に好きなように生き物を管理して、草花を管理して好き放題に木を切ったり、魚を捕ったり、動物を捕まえて食べてしまうということではありません。この世界も全ての生き物も草花も神さまが造られお与えになられた大切なものである、全ては神さまのものであることを忘れずに与えられたものを大切に受け取る、そのために人間は生きなければならないのです。そのように神さまは私たちに必要な全てのものをお与えになって、そして私たちの命を生かして下さっているのです。
 戦争が続いています。環境被壊も進んでいます。地球温暖化になり、世界中で大雨や洪水など異常気象が起きています。私たちは、神さまがこの世界を造られたことを忘れています。そして人間は自分が神さまにかたどられて、似せて造られ命を与えられ生かされているかけがえのない存在であることさえも見失っています。でも神さまは、この世界、そして全ての生き物と草花、そして人間を創造して生かしておられるお方として、私たちを繰り返して御自分の元に招いておられます。神さまが六日をかけて世界を造られて七日目にその業を完成されて安息なさったように、一週間の七日目の日曜日に私たちを教会に招いて、この世界をお造りになったの神さまであることを教えておられるのです。神さまが私たちに願っておられることは礼拝です。私たちを造られたただお一人の神さまを礼拝する。神さまを信じて一週間生活することを求めておられるのです。神さまが七日をかけて世界を造られたように、神さまは月曜日から日曜日に至る一日一日を共に歩んで下さり私たちの命を生かし、その生活を導いて下さるのです。