み言葉のそそぎ 説教題「天から示された神の御心」
使徒言行録26章19~23節 寺島 謙 牧師
「アグリッパ王よ」とパウロは呼びかけると「天から示されたことに背かず」にさらに話しを続けた。「天から示されたこと」とは、ダマスコ途上においてパウロに出会われた復活の主キリスト自身が語られた言葉を指している。キリストに敵対し、キリスト者迫害に燃えるパウロであったが、主に出会い、パウロは地に倒れた。そのパウロに「起き上がれ。自分の足で立て。わたしがあなたに現れたのは、あなたがわたしを見たこと、そして、これからわたしが示そうとすることについて、あなたを奉仕者、また証人にするためである」と主は告げられた。そしてユダヤ人ばかりでなく異邦人の元にパウロを遣わし、全ての者をサタンの支配から救い、罪の赦しを得させて神の元に立ち帰らせることを約束された。アグリッパ王もまた神によって赦されて救われなければならない罪人である。だからパウロは物怖じすることなくアグリッパ王に向かって、「エルサレムの人々とユダヤ全土の人々、そして異邦人に対して、悔い改めて神に立ち帰り、悔い改めにふさわしい行いをするようにと伝えました」と言った。神の御心とは、全ての者が悔い改めて御自分の元に立ち帰ることである。そのために神はイエス・キリストを世にお与えになり、十字架の贖いの死と復活によって天に至る救いの道を開かれた。イエスを主と信じる信仰を神は求めておられる。