み言葉のそそぎ 説教題「生きて働かれる神」
使徒言行録28章1~10節 寺島謙牧師
難破したパウロを含めた276名を乗せた船であったが、全員無事に島に上陸出来た。島はマルタと呼ばれ住民達はパウロ達を大変親切に扱い、焚き火を用意してくれた。だがパウロが一束の枯れ枝を火にくべたとき、熱気のために一匹の蝮が出てきて、パウロの手に噛みついた。これを見た島の人々は、パウロが人殺しで海では遭難死を免れたが、「正義の女神」はパウロを生かしてはおかないと思った。だがパウロの身に何も起こらなかったので、人々は「この人は神様だ」と言った。さて、パウロ達が暖を取っていた同じ場所に、ププリウスという島の長官の所有地があり、パウロ達を歓迎し手厚くもてなした。その時、熱病と下痢のために伏せっていたププリウスの父親をパウロは訪ね、祈って手を置いて癒した。このことが評判となり島中から病人達が集まり癒して貰った。それでパウロ達はマルタ島の人々から大変敬われ、船出の際には必要な物を手渡されて見送られた。主イエスは、信じる者には、「わたしの名によって、悪霊を追い出し、新しい言葉を語る。‥・手で蛇をつかみ、・‥病人に手を置けば治る」(マルコ16:17)。主イエスがパウロを通して働かれ、生ける神を知らない島の人々に福音の喜びを告げ知らせたのである。