み言葉のそそぎ 説教題 「 人を本当に慰めるもの」 寺島謙牧師
使徒言行録20章7~11節
トロアスにて先遣隊と合流を果たしたパウロは、そこに七日間滞在した。その最終日が丁度、「週の初めの日」の日曜日だったので、パウロは、仲間の者達と共にパンを裂くために集まっていた。これは、聖餐式を中心として守られていた礼拝のことである。初代教会の時代より教会は、イエス・キリストの復活を日曜日ごとに想起して、聖餐を行っていた。だが聖餐はキリストの復活をただ思い起こすことだけに留まらない。部屋の窓に腰掛けてパウロの説教を聞いていたエウティコという青年が居眠りして3階から落ちてしまった。だが、パウロは青年を抱きかかえると、「騒ぐな。まだ生きている」と言って、パンを裂いて、夜明けまで説教した。聖書には、「人々は生き返った青年を連れて帰り、大いに慰められた」とある。聖餐は復活の主自らがパンを裂かれて、これを信じる者達に手渡され、死を超えてなお生き続ける命と希望をお与えになられるのである。