説教題 「神を信じなさい」寺島謙牧師
マルコによる福音書11章20~25節
エルサレムの郊外にあるベタニアから神殿に向かうために主イエスと弟子達は出かけた。すると道端にあったいちじくの木が根元から枯れているのが見えた。それでペトロは思い出して主に尋ねた。「先生、御覧ください。あなたが呪われたいちじくの木が、枯れています」。このいちじくの木とは、葉は茂っていたが実が一つもない木であった。それで空腹を覚えられた主がそれを御覧になって「今から後いつまでも、お前から実を食べるものがないように」と言われたのである。いちじくの木とはイスラエルを示している。神はイスラエルを祝福の基として選び、これを通して全ての人間を悔い改めさせて救うことを決意した。だがイスラエルはその務めを果たさず、悔い改めの実りをもたらさなかった。今やイスラエルは神の怒りと裁きを免れ得ない。だが主は、「神を信じなさい」と弟子達に命じた。救いは人間の業(努力や功績、熱心)によるのではない、生きて働かれる神の一方的な御業による。故にそのことをただ信じ、悔い改めて祈り続けよと言われたのである。