2024年1月14日

説教題 「人はパンだけでいるものではない」寺島謙牧師

ルカによる福音書 4章1~13節

 バプテスマのヨハネから洗礼を受けた主イエスの上に天から聖霊が降った。その御霊によって次に主は荒れ野を引き回され、四十日間、悪魔から誘辱を受けられた。13節には「悪魔はあらゆる誘惑を終えて」とあるから、この世におけるありとあらゆる誘惑を主は悪魔から受けたのであろう。つまり主イエスは、人間がこの地上で経験する全ての試練を御自分の身に知られ苦しまれたのである。故に主は、試練を受けて苦しんでいる者達を助けることが出来る。そして遂には人間の罪をも主は引き受けて救いをお与えになる。罪とは神の支配の中に生かされている恵みを見失うことである。そして、神以外のものに依り頼んで生きようとすることである。悪魔は巧妙に立ち回る。あの手この手を使って人間を創造主の支配から引き離そうと近づいてくる。試練や苦難に遭遇する時、悪魔が我々の行く手を阻み、神の御心を見失わせようと誘惑していることを我々は忘れてはならない。悪魔の誘惑に対して人間は無力である。だが悪魔の誘惑に打ち勝たれた主が共に人生を歩んで下さる。そしてあの十字架の上で私達罪人を贖うために救いの御業を成し遂げられた。このお方こそキリストに他ならない。