2023年10月22日

説教題 「安息日の主」寺島謙牧師

ルカによる福音書14章1~6節

 安息日の出来事である。ユダヤ人は神が六日をかけて天地を創造されて七日目に休まれたこと、そして祖先のイスラエルをエジプトから敵い出されたことを記念して金曜日の日没から土曜日の日没までを安息日として守っていた。安息日は何よりも神の恵みに感謝して礼拝を捧げる時であった。だがいつしか安息日は、許されたこと以外は何もしてはならないという、人間が定めた休日となってしまった。病人を癒すことも禁じられていた。そこでファリサイ派の議員達は、水腫を患う人をイエスが癒されるかどうかその様子を伺っていた。そのことに気付かれた主は「安息日に病気を治すことは律法で許されているか、いないか」と尋ねた。そして病人の手を取り癒された。そして自分の息子か牛が井戸に落ちてしまったら、安息日だからと行ってすぐにでも助けて引き上げやらない者がいるだろうかと言われた。安息日は、人間が定めたのではなく天の父なる神御自身が定められた救いの時である。神は、かつてエジプトの地で奴隷として虐げられた命を失おうとしていたイスラエルを救われたように、見失われた全ての罪人を捜し求め、遂に見出してこれを救うために、安息日を定められた。