説教題 「神のお守りと助け」寺島謙牧師
使徒言行録 22章22~29節
使徒パウロは、暴徒化した民衆に弁明を行った。その内容は赦されざる罪人に他ならなかった自分が、イエス・キリストの十字架の恵みによって赦され回心に導かれた出来事が中心であった。そして復活の主から十字架の福音を異邦人にも告げ知らせるよう命じられていることを知らせた。これを聞いた民衆は激しい怒りを露わにした。だがパウロの弁明は彼の考えや持論ではない。十字架のキリストを中心にして成し遂げられた神の救いの御業、つまり福音に他ならなかった。神は福音によって罪と死に滅ぶ他ない人間を赦して救うこと決意された。しかし人間は神の御意志を受け入れない。激しい敵意と憎悪を持って拒んだ。これがパウロを抹殺しようとする民衆の姿が明らかにしていることである。千人隊長もパウロに対する民衆の怒りの原因が分からずにいた。それでパウロを鞭で打ち、混乱の原因を探ろうとした。だがローマの市民権を有するパウロは寸でのところで鞭打ち刑を免れた。神はこのようにパウロを守り、福音を宣べ伝えさせる器として用いられる。