2023年11月12日

説教題 「キリストの昇天と再臨」寺島謙牧師

使徒言行録1章6~11節

 復活の主イエスの前に集まって来た使徒達は、いよいよ神の救いが完成する時(終末)が迫っていると考えた。そこで彼らは主に「イスラエルのために国を建て直してくださるのは、この時ですか」と尋ねた。当時ユダヤの国は、ローマ帝国の支配下に置かれていた。復活の主こそ、ローマの支配から解放するメシアに違いないと思った。だが今が終末ではないことを明らかにするために主はこう告げられた。「父が御自分の権威をもってお定めになった時や時期は、あなたがたの知るところではない」。終末とは神の救いが完成する時である。その時は神だけが知っている。その完成の時を待ち望みつつ歩むことが、信じる者達に求められている。使徒達が見ていると、主は昇天し彼らの目の前から消え失せた。その時、天使が現れて、「なぜ、天を見上げて立っているのか,あなたがたから離れて天に上げられたイエスは、天に行かれるのをあなたがたが見たのと同じ有様で、またおいでになる」と使徒達に伝えた。主の再臨の時こそ、神の救いの御業が成し遂げられる、終末である。主は必ず来られる。この神の約束こそ、終末に向かって生きる私達の救いであり、確かな望みである。