説教題 「パウロの逮捕」寺島謙牧師
使徒言行録 21章27~36節
使徒パウロは神に誓願を立てた四人の者達と共に神殿に赴いて身を清めた。律法によれば、誓願を立てるには汚れている体を清める必要があった。異邦の地から帰ってきたパウロも同様に身を清める必要性があった。この七日間の清めの期間が終わろうとしていた時である。アジア州から上ってきたユダヤ人達が神殿の境内にいるパウロを見つけ、全群衆を扇動して捕らえさせた。理由は、パウロが至る所でユダヤ人と律法、そして神殿を否定してこれを無視するように教えているということ。そして異邦人をこの神殿に連れ込んでいるということであった。これは事実無根であった。だが群衆は以前、パウロがトロフィモという名のエフェソ人と一緒にいたことを思い出し、異邦人を神殿に連れ込んだと早合点したのである。そしてパウロを捕らえると境内から引きずり出したのでエルサレムの町は大混乱に陥った。その結果、パウロはエルサレムの警備に当たる千人隊長によって捕えられ、兵営に連行された。このように三回行われたパウロの伝道旅行は、パウロの逮捕で終わった。だがこの苦難の出来事の中に、福音がローマ、さらには全世界へと告げ知らせる神の壮大なご計画が隠されていた。