「あなたがたに平和があるように」
4月27日礼拝説教 寺島謙牧師
マタイによる福音書5章9節
「平和を実現する人々は、幸いである」という主イエスの言葉である。平和はいつの時代においても人間が希求する普遍的な祈りであり願いである。そして平和を実現するために働く人々が実際にいる。だが平和は遅々として実現しない。それどころか紛争や戦争が後を絶たない。実は人間には平和を実現するカはない。平和を願い求めても、なお平和とはほど遠い現実が我々の目の前にある事実が、そのことを証言している。何故なら人間は罪人だからである。罪とは人間が神に敵対し背くことである。この罪が赦され、神との和解に至らなければ、地上に平和が実現されることはない。すると「平和を実現する人々」とは誰のことか)それは主イエス・キリストの十字架の恵みによって罪を赦され、神に救われた信仰者達のことである。エフェソの信徒への手紙に、「キリストはわたしたちの平和であります」という言葉がある(2:14)。キリストこそ真の平和を実現する、唯一の救い主である。「平和」の元々の意味は「平安」である。神との十全な交わりに生かされる人間が平和を実現する力と希望を与えられる。